有名な5つの欲求の階層。
生理的欲求
安全の欲求
社会的欲求
承認欲求
自己実現の欲求
欲求が満たされると、人は次の欲求を求めるようになると言うもの。
【生理的欲求】
食事も出来ない、排泄も睡眠も出来ない状況は、今の日本にはあまり無いのかもしれない。多くの日本人はここは満たされている。
【安全の欲求】
いきなり刺されるとか、撃たれるとか、爆発するとか、ニュースで時たま聞くが、何パーセントかの確率を除き、比較的安全に生活出来るのが、今の日本ではなかろうか。
しかし直接的ではなくても、比較的身近に事件や事故があると、時々強く感じるのがこの欲求だろう。
【社会的欲求】
社会で生活するには、どこかに所属する必要性が出てくる。生活費を稼がないと生きて行けないし、教育を受けるにも学校に入らないと行けない。住むとなったら地域にも属さないと行けないし、誰も一人で生きて行くことは出来ない。
卒業進学の時季は、ここでストレスを感じる人は多いだろう。
どこにも属せない人、属するのが苦手な人はどうなるだろうか。非正規の問題はこのあたりにも絡んでくる様な気がする。通り魔的と言うか、今は無差別事件と言うのか、そう言った事件を起こすのも背景には社会へうまく入って行けなかった人が起因になっているような気がする。
【承認欲求】
さて、うまく属すことが出来ると、次は認められたくなるらしい。昇給や昇格、それに表彰なんかは、それを満たすために考えた方策なんだろうと思う。認めて貰えない、で、組織に不信感を抱く、組織から離れる、すると1つ下の段階へ戻る。
この承認はプライドをうまく操り・操られることで感情が起伏し安定するとかしないとか、そう言った領域な気がする。
ここへの欲求が強く出ているのが、今の日本なのかな、と思ったりもする。隣の席の何もしないオヤジよりはるかに仕事をしているのに給料は少ない。認められてないと思うところなんだと思う。
【自己実現の欲求】
そこまで欲求が満たされると、次は、私は世の中でこんな役に立ちたい、とか思うようになり、自己実現に向けて突き進むようになる。この領域に安定して居られるのは、それなりに社会的地位のある人のような気がする。数パーセントなのか、なぁ。
【さらなる欲求】
その上に第6段階があるらしい。自己超越欲求と言うらしく、いわゆる奉仕の精神が出てくるらしい。自己実現が叶うと、他の人達にも幸せな、満たされた状態を感じてもらいたくなるのだろうか。ボランティアをしたり、寄付をしたり、無償で自分自身の一部を活用して貰いたくなる。
しかし、こう言った欲求の段階があるとしたら、いきなり最上位の欲求を求めても、行動できる人は限られてくるし、形式上やってるだけで心底行動していることは少ないのだと分かる。
欲求の段階はその時々で変わってくる。事件や事故は起こるし、進学や転勤や引っ越しもある。今年はうまくいって周囲の評価が高い時もあるし、やりたいと思っていた趣味や仕事が成就する時もある。そして、また逆の時もある。
行ったり来たりしながら、常に何らかの欲求を抱いているんだと言うことになる。
さて、今の私はどのあたりを行ったり来たりしているのだろうか。。